デヴィッド・ベイリー写真展「Bailey’s Icons」

デヴィッド・ベイリーの写真展が来週末から始まるなんて知りませんでした。(びっくりしすぎて変な声出ました…)

2014年にナショナル・ポートレイト・ギャラリーでやっていた盛大な展覧会「Bailey’s Stardust」の時はInstaに続々上がってくる写真を指咥えて見てただけなので本当に嬉しい!!

私としては、ネットで最も賞賛されてた(と思う)マイケル・ケインのこの超巨大美麗ショットや、ベイリーの撮影風景(だって映画「欲望」のモデルなのだし!)、シュリンプトンやヴェルーシュカ、ペネロペ・ツリー、数え切れないくらいの伝説的なファッションシュートが見たいけれど、レノン/マッカートニーやストーンズのわかりやすい写真になるのかな。。

マイケル・ケイン-デヴィッド・ベイリー

David Bailey by Terry O’Neill, 1965

でもベイリー日本初の個展を開催してくれるのだから文句言ってはバチが当たるね!
大感謝!ありがとうポール・スミス ギャラリー!

「Bailey’s Icons」
会期: 2017年3月25日(土)~5月10日(水)
Paul Smith SPACE GALLERY
東京都渋谷区神宮前5-46-14 3F
TEL: 03-5766-1788
月~金 12:00~20:00/土日祝 11:00~20:00
不定水休

Catherine Deneuve with David Bailey
妻、カトリーヌ・ドヌーヴと。若くて美しいカップル。

David Bailey and Penelope Tree, London, 1965
モテというよりタラシな感じが(いや、実際そうなんだと思う)すごく好き笑

Veruschka Von Lehndorff & David Bailey, 1961.
↑この61年のベルーシュカとの写真が
↓ 66年映画「欲望」のイメージになり…
映画「欲望」Blow up

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↑この65年にベイリーがVogueのために撮ったmoyra swanのタイツ写真が
↓ 85年にカウントダウンのコンピになって、そして私はネオモッズ沼にハマったのでした…
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UK 60年代の雑誌 [4]:その雑誌にバカラックは曲を贈った〜London Life

前回の続き。

London Life誌のマネージメントはThe Lord Puttnam/デヴィッド・パットナム氏の担当でした。(氏は後に「小さな恋のメロディ」や「ダウンタウン物語」「炎のランナー」などの映画プロデューサーとして活躍します。あのロジャー・ダルトリーの迷作「リストマニア』も!)

創刊時、パットナム弱冠24歳。血気盛んなロンドンっ子はどうしたら新雑誌を宣伝できるか考えたあげく、なんと、バート・バカラックに曲を作ってくれないかと話を持ちかけたのでした。若さってすごい。それがこれ「London Life 」。

Anita Harris – London Life

この時の面白いエピソードがCreative Reviewに載っていました。
パットナムはバカラックを訪ねる際、お供としてジーン・シュリンプトンを連れて行ったそうです。パットナム曰く、バート・バカラックは僕に会うより彼女に会う方に興味津々だったよとの事。そりゃあそうだろう!元々モデルとして大人気大活躍中であったし、65年、巷は公の場にナマ足ミニスカートなんて格好で登場した彼女の噂で持ち切りだったのだから。

2015-0913-jean-shrimpton1965

65年のジーン・シュリンプトン嬢。見よこの美貌!この美しいおみ足!

それが功を奏したのか、バカラックは若者の提案に同意。曲はラジオで宣伝を流し続けますが、広告費はゼロです。作戦は大成功を納めたのでした。

バカラックのディスコグラフィーを見てみると、この65年から英国シンガーへの曲提供が急増したようですね。トム・ジョーンズ、マンフレッドマン、クリフ・リチャード。翌年シラ・ブラックやダスティら英国が誇る歌姫たち。

だからバカラックもこれからのロンドンライフに浮かれて、このオファーを軽いノリで受けたのかもしれませんが、まあそれにしても、バカラック御大(当時37歳)も鼻の下伸ばす事があるのかと思うと楽しいですな!

それに、これからジーン・シュリンプトンを「一番最初にミニスカートを着用した」「60s UKを代表するモデル」で「デヴィッド・ベイリー、テレンス・スタンプの恋人だった」に「バカラックをワクワクさせた」を追加しようと思います。

My Little Red Book – Manfred Mann (Film Version) – 1965
(マンフレッドマン最高!!)

UK 60年代の雑誌 [3]:最高にスウィンギンでヒップな雑誌〜London Life

一昨年、何がきっかけだったか忘れたけれど、ものすごくクールなイラストを見つけて(クールなんて普段使わない単語だけど、これはそうとしか言いようが無いと思った)、それはイアン・デューリーが描いたものだと知ってかなり興奮して調べまくった時期がありました。

そのイアン・デューリーのイラストを表紙に起用してたのが「London Life」という65年創刊の雑誌。

London Life 1965

London Life誌1965年11月号。イアン・デューリーが描いたトニー・ベネット。via Creative Review

ヴィダル・サスーンやファッションデザイナーのエマニュエル・ウンガロが表紙を飾り、ピーター・ブレイクの特集が組まれ、アラン・オルドリッジがデザインを行い、ミニスカートを最初に着こなしたモデル、ジーン・シュリンプトンがファッションエッセイを担当…といったハイセンスお洒落っぷりだったらしいのです。

London Life

写真左、色黒でいたずらな小僧みたいな顔してるのがヴィダル・サスーン、中央のモデルの手を握っている紳士はエマニュエル・ウンガロ。 via Creative Review

それもそのはず、調べてみたら、創刊者はサンデータイムスの元敏腕編集者。スタッフは、後にいろいろな雑誌やアート本で名前を見かける名物アートディレクターを始め、デザイナー、モデル、写真家、マネージャーと、ロンドンの若い才能が集まったドリームチームだったのでした。

そのためもあって、入手はおろか存在すらが都市伝説なんじゃと思えるほどのレアっぷりです。でもラッキーな事にCreative Reviewというデザイン誌で特集を組んでいたので取り寄せてみました。(しかし眠い。明日に続く)

UK 60年代の雑誌 [2]:Town Magazine「国際諜報局」特集

Town Magazine - April,1965

昨日に引き続きTown Magazine。これは落札しそこねたやつ…

65年4月号はマイケル・ケインの映画「国際諜報局」の特集で表紙はM36を握る女。
レザーのガーターリングをメリケンサック、銃弾、眠らせる楽入り注射器など物騒なアイテムで飾った彼女は二重スパイか手練の殺し屋で、色仕掛けで進めていったミッションも完了まであと一息… みたいな感じですかね。そこに著者レン・デイトンのとぼけ顔の写真を挟んでるところ、抜けが利いてて最高。デザインも素晴らしい!

(一番端のカメラ?起爆装置?みたいな機械、コレもまたそそります!初期007の何が面白かったかって、Qが作るスパイグッズあれこれとか、扉に髪の毛貼付けて侵入者チェックしたりするスパイ工作ですから!クレイグボンドさん&ベンQは十分素敵だし面白いけど、もう少しワクワクするようなスパイツールが登場してくれると良いんだけどな。12月楽しみ。)